龍人大戦

「…なんていうか、自分でも話していて、嘘臭いなぁとおもいますよ。ここまで話しておいてなんですが」

「でもそれが真実なのでしょう?私にしてみれば、とても興味深いですわ。出来れば話を続けてもらいたいのですけど」

言って、マリアさんはカプチーノを一口飲んだ。

「いや、僕も鮮明にゃ覚えていないですから。菊子さんの受け売りだし」

答えつつも、目線はマリアさんの服へといってしまう。
修道服…そう表現すればいいのだろうか。
ナキリシス教の刻印が入った真っ白な修道服…。白いのでマリアさんの艶やかな黒髪が映える。加えて巨乳。
……なんかエロい。

「…ルシオくん。どこを見ているのですか?」

…ヤバっ。気付かれた!

「いや!別に胸なんか見てないですよ!修道服と相まってすごくエロいとか思ってませんから!決して!」

「…本音は下手に隠さない方がいいですわ」

マリアさんはなぜか深く溜め息をついた。
う…む。またなにか失敗してしまったらしい。

「そういえば、殿方は大きい胸が好きなのですか?私からすれば、スレンダーなお方が羨ましいのですが」

「…どうでしょうね。人それぞれだと思いますけど」

マリアさんは自らの胸をさわっていた。

「ルシオくんは?」

「僕ですか?そりゃあ、大き…いや。女性の価値はそんなところにはありません。心ですよ。こころ。ははは」

「嘘ですわ」

一瞬で見破られた。
なぜだろう。