「俺の親父が社長だから、
こんな家なだけ。」



二之瀬くんはこそっとあたしに言った。





「まぁ、上がれ。
狭くて汚いけどな。」




・・・どの辺がっ!?


二之瀬くんの家はあたしの家とは比べられないほど


とてもきれいで広かった。


幼稚なあたしはなんだかお城にいる気分になってた。


それを、「狭くて汚い」って・・・。






二之瀬くん、どんな感覚なんだろ??









あたしがそうして驚く中、


「俺の部屋、向こうだから。」




彼はしれっとしている。