一分もたたないうちに電子レンジの音が鳴り、母が両手に二つのお揃いマグカップを持って出てきた
湯気がたっているマグカップを見て、あたしは少し落ち着きを取り戻すことが出来た
母はコトンという音とて共にあたしの前に置いた
そして、もう片方を自分の口に運んだ
なにも聞いてこない母に温かみを感じる
でも、ごめんね。お母さん
まだ、三木のことを話せるほど心の準備は出来ていない
今話したら、それこそ涙が止まらない
あたしは、もう大丈夫という意味を込めて、全く関係のない話をすることに決めた
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