ドキドキ

そんな期待外れに、男子は美麗ちゃんのほうに行った。

「すみません、お名前を。」

な、なんだこいつらぁーーーーーーーー!!

ムカムカしてしょうがなかった。

「私、北神美麗。」

_どっきゅーん

なんだ、この効果音は・・・・。

男子から聞こえてきた気がするのだけど。

「美しいですね~。」

・・・・私にはいわないのかぁ!!

机に怒りをぶつけてみた。

小さく_コンッって。

「はいはーい、席に座って。」

いつの間にか入ってきた。

この人は・・・確か担任の・・・・。

まいっか。

「とりあえず、黒板に書く順番に座ってください。」

名前順じゃないんだ。

変な担任だなぁ・・・・。

なんて、少し思いつつ。

隣の席の子は男子だった。

顔立ちがおとなっぽい感じの子。

「はい、まずは隣と自己紹介♪」

隣の男子はこちらに顔を向けた。

「俺、成宮涼斗。よろしくね♪」

_ドキッ

「わ、私は璃憧姫奈。」

「姫奈ちゃんね、了解。」

ニコッっと笑った笑顔はすごく輝いて見えた。

これが、私と涼斗の出会いなのであった。