「テメーなんて、母親じゃねぇよ!」


ここまで言うつもりはなかった。


でも、一度言ったことを無しに出来ないし、謝れるほどあたしは素直じゃないんだ!


「クソババア!こんな家、出て行ってやる!」


すでに自分をコントロール出来なくなっていた。


あたしは部屋を、物凄い勢いで飛び出していった。


───あたしはバカだったんだ。


頭に血がのぼっていたせいで、自分が二階にいることを忘れていた。


目の前に階段が現れた時にはもう遅い。


次の瞬間、あたしは空中に身をおどらせていた。