「本当、参ったよ!彼氏紹介するからって二人から言い寄られちゃってさ」
「フフ…あの二人らしいね」
「せっかくだからお願いしちゃおうかなぁ……ねぇ!社会人と高校生、付き合うならどっちがいいと思う?!」
いつものホテルのベットに腰掛け、側でネクタイを緩める男に意地悪な質問をぶつけた。
でも、男は静かに微笑むだけで何も答えなかった。
「……今日、大丈夫な日だよ……」
鞄から避妊具を取り出す男に上目遣いで呟く。
「ん~、でも、もしもって事があると困るだろ?!」
男は一度も避妊具を手放した事がない。
私を気遣ってくれるのは嬉しいけど……
守りに入った男の態度が淋しくもある……

(もし、私に赤ちゃんが出来た時、困るのは私?それとも……)

ふと、脳裏をかすめた疑問に答えを出せないまま、そっと瞳を閉じ男に身を委ねた…