ネコ専務シリーズ2

「オレのクラスに、猫子という奴がいる
 んだが・・」

ネコマニアがメガネを中指でくいっと
上げて話を続ける。

聞いていた一年生の一人が、つられて
自分もメガネをくいっと上げた。

「この猫子という奴は、ひっじょ~に
 頑迷な奴で、マンガ、アニメのすばら
 しさを頭から分かろうとしないかわい
 そうな奴なんだ。

 平田! お前ならどうしてやる?」

「そうですね~、僕ならがんばって、
 その子にアニメのすばらしさを教えて
 あげますね」

「おっ、分かっているじゃないか。
 そうそう、それが「慈悲」って奴
 だよなあ。

 でもな、オレのおじさんがこう言って
 た。

 「猫を見て法を説け」
  
 その猫その猫に合わせて、ふさわしい
 アニメを教えてやらなきゃならないっ
 ことなんだよな。

 でな、オレは明日から、あいつにふさ
 わしいアニメを教えてやろうと思う。

 諸君も、それぞれの身近な相手を、
 アニメの幸福道(こうふくどう)に
 がんばって導いてやるように。以上!」