ネコ専務シリーズ2

「あ~、みんな集まって~、

 それでは「猫類補完計画」の第二回
 ミーティングを始めま~す、

 はい、拍手~」

パチパチパチ。まばらな拍手が起こる。
ネコマニアを含めて6人のネコたちは、
長方形のテーブルを囲んで椅子に座った。

「あ~、全猫類の幸福のために活動して
 いる我らアニ研ではあるが~、

 一部の頑迷なネコのために、人々は
 ひっじょ~に損害をこうむっている。

 しかしそれはオセロの角の石のような
 ものであって、

 そういうネコをこそ「転ばせる」こと
 で、猫類は真の幸福を得るのであ~る。
 わかるな~、みんな?」

分かりま~す。一年生2人が口をそろえ
て同意したものだから、ネコマニアは
満足して唇をなめた。

彼はいったい何を言っているのか? 
これは要するに、マンガ・アニメのすば
らしさを一般のネコたちに広く伝える
ことで、

彼らの乾いた哀れな心を、楽しさや感動
で埋めて「補完」してあげよう、という
おせっかいなことを主張しているので
あった。