やり手の周副社長は、とりあえず一兆円
を自由に動かせるようにしておいて、

相手の要求に応じて金塊にでも宝石に
でも、銀行振込でも、はたまた円やドル
やユーロの札束でも、

どうにでも用意できるように、会社の
系列の銀行にすでに話をつけているの
だが、

奴はどのように一兆円もの身代金を受け
取るつもりなのか、まだ何も言っては
きていない。

(何だ、奴は? 金が目的ではない
 のか?)

ネコラス刑事はひとり、宿敵の思考を
量りかねて考え込んでしまった。

             
            第一部・完


☆「犯人との息詰まる攻防」も「トリッ
 ク」も思いつかないので、この話は
 これでおしまいです。

 シロネコ先生の次回作にご期待くだ
 さい!

 戦いはまだこれからだぜ!(笑)