ネコ専務シリーズ2

「いいけど、あの人いつ起きるか分から
 ないわよ?」

「いい。待ってるから。この部屋で待っ
 てるよ」

「そしたらあなたひとりでこの部屋に 
 いて寂しいでしょ。それにいつあの
 人が起きたか分からないでしょ。

 うちいらっしゃいよ。おやつくらい
 出すから」

シロとシンイチは部屋を出て、隣のネコ
専務の家に入っていった。

シロには、通常のエサの他に、いつでも
食べられるように用意してくれている
食べ物が少しあるので、それをシンイチ
に見せる。

「ほら、最高級のキャットフードよ。
 あなたはもともとお金持ちの家の猫
 だったから、こういうのも珍しくは
 ないのかしらね」

「昔はそうだね。最近はこういうのは
 食べてない。ありがたくいただくよ」

シンイチがものを食べている姿を見て
いると、シロは思いがけずちょっと幸せ
な気持ちになった。