ネコ専務シリーズ2

6日後の午前1時すぎ。ネコ専務は
14階建てマンションの3階の、東の
端から2番目の部屋に住んでいるが、

空室だったその西隣の部屋では今、
シンイチの合図に合わせて、「赤とん
ぼ」を楽しそうに合唱するNオケの姿が
あった。

猫たちは思う存分熱唱し、午前4時に
練習を終えると、いい汗かいたなあ、
ほんとほんと、ネコ専務さん様々だね、
と言い交わしながら帰っていく。

シロも隣の自分の家に戻ろうとしたが、
「シロさん、ちょっと待って」と
シンイチが追いかけてきた。

「何?」

「今、ネコ専務さん寝てると思うけど、
 やっぱり今日、一回専務さんに挨拶
 しておきたいんだ。

 起きるまで待ってていいかな?」