ネコ専務シリーズ2

「何なんだよ、妙なところでうるさい
 奴だな~。「あげる」でいいんだよ。

 二本足には「ご飯をあげる」なのに、
 四つ足には「エサをやる」だなんて、
 相手によって言葉を使い分けるのは
 差別だろ~?

 そういう「二尊四卑」な言葉は使い
 たくないね。シロは私の大事な家族
 なんだから、「ご飯をあげる」で
 いいじゃないか」

ネコ専務は自分と弟の分のコーヒーを
入れて居間のガラステーブルに運び、
ネコ住職は、ちょっと熱いなあ、と
言いつつ美味そうにブルーマウンテン
を飲み干した。

「では、やろうかな」

「おっ、やってくれるか、シロ~
 おいで~」

初めてこの家にやってきたネコ住職を
気にしつつ、テレビを見ていたシロは、
ネコ専務に名前を呼ばれて身を起こし、

いつもの僧服を脱いでラフな格好の
ネコ住職の前にちょこんと座る。

住職はシロの目をしばらくじっと見て
いたが、やがて目をつぶると、いきなり
呪文のような妖しい言葉を唱え始めて、
シロを大いに驚かせた!