ぼくの太陽 きみの星

ちょうど鏡の目の前だった。


「ちょっと、何するの?」


鏡の中のあたしが目を背けた。

背後にはあたしの体を羽交い締めにしたまま、鏡の中で妖しく微笑む美しい顔。


「ママもう帰ってくるから、やめてよ」

「……忘れたの? 今日はお母さん遅いって」

「……え?」


そうだった。

会社の付き合いで、今日は飲み会だって。


……忘れてた。



鷹耶の白い手が鏡の中ですっと動くのが見えた。


制服のブラウスのボタンが当たり前のように外されていく。


「お兄ちゃん、やめてったら」

「……今さら何言ってんの」


笑いを含んだ、バカにしたような声。


「今まで大した抵抗なんて、したことないくせに」


あごをつかんで、薄笑いを浮かべたまま肩越しに唇を合わせる。