ぼくの太陽 きみの星

「未怜ちゃん、あの……覚えてる?

ほら、家出の後、ぼくん家に連れて行ったとき」

「……」

「ろくに食べてなかったから、アイスとかうちで食べたでしょ」

「……」


未怜ちゃんは曖昧にうなずく。

あんまりはっきり覚えてないのかもしれない。


「あのとき……未怜ちゃんはひどく無防備で……。

“今未怜ちゃんを妊娠させてしまえば、未怜ちゃんはぼくのものだ”って本気で思ったよ」

「……」


未怜ちゃんは目を見開いてぼくを見た。


「もちろんそこは何とか思いとどまったけど……

でもぼくはこういう人間なんだ。

決して聖人君子じゃないし、素晴らしくもない」

「……琢磨くん」

「ただのひとりの男だよ」

「……」

「未怜ちゃんを助けたいという気持ちにウソはなかったと思うよ。

だけど、根本は独占欲とか支配欲とか、自分のエゴで動いてるんだ」


「……琢磨くん」


未怜ちゃんはそうつぶやくと、眉をハの字にして小さく首を横に振った。