「いただきます」
暖房の効いた暖かい家で。
やたら世話を焼いてくれる未怜ちゃんのお母さんに恐縮しながら、テーブルいっぱいに並べられたごちそうを食べる。
一見なごやかな雰囲気で、ごく普通の家族。
ここからひとり消えた人がいるなんて、知らないとわからない。
でも、それを知っていると、どこかうすら寒いものを感じた。
消えた人のことを何も言わないことで、表面上のバランスを保っている。
危ういバランス。
そんな風に見えた。
「あのさ、未怜ちゃん、話がしたいんだけど」
ある程度ごちそうが減ったところで、ぼくは小声で未怜ちゃんにささやいた。
未怜ちゃんは小さくうなずくと、
「ママ、そろそろあたしたち、上に上がるね」
と言って、身軽に立ち上がった。
”あたしたち”
その一言が、なんだか嬉しかった。
暖房の効いた暖かい家で。
やたら世話を焼いてくれる未怜ちゃんのお母さんに恐縮しながら、テーブルいっぱいに並べられたごちそうを食べる。
一見なごやかな雰囲気で、ごく普通の家族。
ここからひとり消えた人がいるなんて、知らないとわからない。
でも、それを知っていると、どこかうすら寒いものを感じた。
消えた人のことを何も言わないことで、表面上のバランスを保っている。
危ういバランス。
そんな風に見えた。
「あのさ、未怜ちゃん、話がしたいんだけど」
ある程度ごちそうが減ったところで、ぼくは小声で未怜ちゃんにささやいた。
未怜ちゃんは小さくうなずくと、
「ママ、そろそろあたしたち、上に上がるね」
と言って、身軽に立ち上がった。
”あたしたち”
その一言が、なんだか嬉しかった。

