太陽の光に反射して光る、ネックレス。
あたしは嬉しくて何度も何度もそれを手に取った。
これでいつでも彼と一緒にいられるんだ。
そう思ったら顔が綻んだ。
「なあにそれ。…光輝クンとお揃い?
なんだあ、結局光輝クン彼女と別れたんだ。
ていうか自然消滅だよね。
まあ、なんでもいいけどさ、よかったじゃん!
つまり光輝クンはカノジョよりあんたを選んだってことでしょ?
私も自分のことのように嬉しいよ。
だってあんたがいつまでも影の女でいると思ったらさあ、友人としては複雑じゃんか。
まあそれも今日で終わりだけどね。
放課後、光輝クンとデートするんでしょ。
どこ?
渋谷?それか原宿?
そういえば駅前にカラオケオープンしたんだって。
まだ行くとこ決まってないならそこにしたら?
だってほら、密室だしぃー。
…冗談だってば!
えっ、私も?
だめだめー、だって私は。
そりゃあ、確かに哲郎にドタキャンされたけどさあ。
でもあんたたちの邪魔したくないし。
えっ?今さら二人っきりでデートは恥ずかしい?
なに言っちゃってんのよー、あんたは乙女か!
あはは、ごめんごめん。
えー、だぁかぁら私は遠慮するってば。
…もう、しつこいなあ。
分かった、分かった。
ちょっとだけだよ。
その代わり、なんか奢りなさいよ。
ダッツ?
よっしゃ、それノッた!」


