揺れるポニーテールと花柄のシュシュ。
ーーー「だって光輝はアタシだけのものなんだから」
ねえ。
それはあたしのセリフだよ。
なんであなたがそのセリフを言うの。
あはは、と脳内に響く笑い声。
それからどれだけの時間がかかったのだろう。
乱れた彼女のカッターシャツの胸元で揺れるネックレス。
銀色に光る、太陽。
あたしはそっと手を伸ばした。
ブチ、と鎖が外れる音。
ゆっくり。
ゆっくり。
彼女が落ちていく。
彼女の目が絶望の色を浮かべてる。
青い空を映してる。
ねえ。
それはこっちのセリフだよ。
彼は、あたしだけのものなの。


