彼女はくすり、と笑った。
「ばっかじゃないの」
そう言って、あたしを見下す。
「言葉では言い尽くせないってどっかの乙女じゃないんだからさあ。
ていうかヤることはヤっちゃってんでしょ。
アタシ知ってるんだからねえ、あんたがここで光輝とセックスしてるってこと。
光輝も光輝よ。
ちょっとケンカして目を離したスキにこんな女なんかと。
後でちゃーんと懲らしめなきゃ。
でもその前にまずはあんたからおしおきしなきゃ、ね。
今お兄ちゃん呼んだからあんたはここで大人しく待ってなさい。
だぁかぁら、制裁よ、制裁。
勝手に人の男に手を出した罰。
泣いても無駄だから。
うちのお兄ちゃんね、最近うずうずしてるの。
早く誰か殴りたくてたまらないの。
あんたはそのサンドバック役。
だぁかぁらぁ、泣いても無駄だって!
光輝のこと好きなんでしょ?
だったらそれぐらい我慢しなさいよ。
まあ我慢したところで光輝はあんたなんかにあげないけどね。
だって光輝はアタシだけのものなんだから。
もう二度と光輝と関わらないで。
よろしくー」


