「噂じゃあ光輝クンのカノジョ、ここの屋上から飛び降りたのかもしれないんだって。
なんでそんなことが分かるのかって?
ほらカノジョ、いつも花柄のシュシュしてたでしょ。
それが花壇に落ちてたんだって。
えっ?…ああ、うん。
私もそれだけでカノジョが本当に飛び降りたとは信じてないけどさ。
だってもしそうだったら、花壇にはシュシュだけじゃなくて…
ねえ、だよね。
まったく誰がそんな噂流したのかなあ。
ほら光輝クン、モテるからきっとファンがあることないこと言ってるんだよ。
カノジョ、相当性格悪かったらしいし。
あ、これ本当の話なんだけど、光輝クンに告白した子が後でカノジョにリンチされたんだって。
あの子のお兄さん、ソッチ系の人らしいからね。
ひどい話だよねえ。
あんたも気をつけなよー。
いつまでも今の関係続けられると思ったら大間違いだからね。
私は友人として忠告してんの。
カノジョにリンチされる前に早いうちに手を打ったら?
光輝クンの他にもカッコいい男いるじゃん。
ほら、中島クンとかさ。
あんたに気があるらしいよ。
え、興味ないって?
あんな二枚目、ほっとく気?
もったいないー。
…なんだったら、私がいただいちゃおうかな。
冗談だってばー!私は哲郎一筋だし。
今日も放課後会う約束してるし。
うへへ。ノロケ話しちゃってごめんね!
あんたは屋上だけしかデートできないもんねえ。
ていうかさー、なんでそんなに光輝クンがいいわけ?
彼のどこが好きなの?」


