「もう少しだからね!!
がんばって!!」
救急隊の声に
小さく優馬が頷いた
その時だった。
優馬の心臓が
―止まった。
虚しい機械音が車内に響く。
「優馬!!!!」
立ち上がろうとする私を
救急隊の人達が止める。
「落ち着いて!!!大丈夫だから」
それと同時に
勢いよく救急車のドアが開かれた。
「動かしますよっ…
1、2、3っ!!!」
遠くで心停止です、って
叫んでいるのが聞こえる。
シンテイシ??
心停止ってなに??
優馬は…死んじゃうの??
「…やだ。」
その時、私の頬を
一筋の涙が流れた。
「…大丈夫ですか!?早く救急車から降りてください!!」
