人間も小動物と変わらない。                                  
 ちっぽけな命だ。                           
 優しく包んでいないと、すぐに壊れてしまうような脆い物だ。                                           
―男は、この世界に失望していた―                                
 けれど私は、自分に失望していた。                               
 命を壊すことに喜びの感じる私は、死ぬこと以外で人間に戻れる術がないことが解ったから。                             
 私は物心がついた時から、壊すことでしか他を愛せないように育った。                           
―・・願わくば、次は人間として生まれ、生きたい。                          
―完―