「さきに行くなよー
折角おこしに行ってやったのに・・・」
「ど~も
美人3人組に囲まれて来るのかと思った」
皮肉を込めて一言。
「ひどいなぁ・・・舞香は」
そんな事良いながら優しい笑顔で微笑む。
「誰にでも・・・
向けるんだよね」
高まる期待を抑えるために
私は自分自身に言った。
「何?何て言ったの?
オレ 聞こえなかったんだけど」
「何にも言ってませーん
あの美女3人組の声でも
聞こえたんじゃないの」
「聞こえないよ
舞香の声しか」
やめて
そうやって私の心を
また奪ってゆくんだ・・・
不公平じゃないかッ
私の心を奪って
自分の心は私じゃない
違う人に奪われるなんて・・・
海斗はずるい
あーあ
私も海斗の心奪えたらいいのにな・・・
溜め息と共にそんな気持ちをはき出す
これなら私の気持ちは
誰にも分からない
海斗にこの想いが通じるまで
私は誰にもこのことは
話さない
絶対に・・・・ッ!!
そう自分自身に誓ったんだからッ!!
