俺は悔しさと怒りのあまり
そいつの前で涙を見せてしまった。


そして、そいつは俺の涙を見た瞬間、とうとう、俺を蹴り始めた。



『泣くのか!

 弱っちいな!

 お前の家族、

 みんな弱ぇえなあ!あっは!』




俺は叫んだ。



「俺の母さんと父さんは弱くない!!

 俺を守ろうとして代わりに死んだんだ!!

 弱いのはこんなことをするお前だよ!!!」


『んだと…?

 俺が弱いだって!?

 ふざけるな!!

 死ね!!!!』



だが
どれだけ蹴られても
俺は叫び続けた。



すると──。