***** キキーッ─── ドンッ─── 「えっ!?」 「ぅあっ!!」 けたたましい自転車のブレーキ音が聞こえ、身体に鈍い衝撃を感じた次の瞬間には、私はその場に転がっていた。 「ぃ…ったぁ…」 「大丈夫!?」 何が起こったのか把握しきれないうちに、駆け寄って来る男の人。 どうやら私にぶつかったその人らしく、前方には自転車が倒れている。 「あ…だ、大丈夫です」 「ほんとに!?」 はい、と答える間もなく、私はその人に抱え起こされた。 「怪我は?」