ジェネシス(創世記)

子供ができたハパは、ササに対して強気で横柄な態度にでた。愛人が正妻に勝つ手段は、先に身ごもることだ。

それで女の戦いに、勝ったつもりだったのであろう。その子供の名は、「イス(主があなたの悩みをお聞きになられた)」と名付けられた。

「彼は兄弟すべてに敵対して暮らす(創世記)」

 アブーとササは、神官たちの勧めで安息日に温泉旅行へと出掛けた。秘湯の宿に宿泊し、夫婦で混浴を楽しんだらしい。そこは「子宝の湯」として、有名だったようだ。

神官たちは星占いで、近いうちに子供が誕生すると予言した。アブーとササとの間に、待望の息子「イク(彼は笑う。一二人の首長の父)」が生まれた。

 ノエル一族の証として、神官たちは生後八日目の男子に割礼を施した。女性は生まれるだけで、「主」との契約を果たした。

しかし男性は、陰茎の包皮を環状に切り取ることで契約の証とされた。それが風習だった。

 これはアブーの民族に限らず、イスの子孫たちやアフリカの先住民たちも施していた。土地によっては、女性にも割礼を実施する慣習もあったようだ。

「聞く者は皆、私と笑いをともにしてくれるでしょう(創世記)」

 出産したササは、正妻という立場を利用して、これみよがしに、ハパとイスをいじめ始めた。重労働を与えて、二人を虐待し続けた。

見かねた神官たちは、二人を祖国エジプトに帰した。イスは、「主」に祝福されるであろう。アラブの民の祖先(イラム教)となることを、予言するのであった。

「あの子を抱き上げ、お前の腕で抱き締めなさい(創世記)」