ジェネシス(創世記)

無人の核融合炉装置による発電施設は、現在稼働している。メインコンピューターやロボットは作動している。

機械に汚染など関係ない。破壊されてもいない。半永久的に、居住区やその他の施設に電気を供給し続けている。

 化学的に塩分を作り出す施設では、淡水の海から塩分を含んだ海に変える作業が進められている。淡水魚もいずれは、海水魚に進化しているかもしれない。

無人の北極工場では、極冠のドライアイスを溶かし炭酸ガスを放出している。温室効果で気温が上昇するはずだ。

 無人の生化学工場では、窒素と酸素を生産し輩出している。火星の地表面では、うっすらとコケ類が茂っている。将来、きっと樹木や草木が林立することであろう。

あと一00年も待てば、火星が地球と似たような居住環境に形成されているはずだ。そう信じたい。

 遅れてきた七機の宇宙ステーションも、火星の周回軌道に合流した。全人類が揃った。そして会議の結果、全員が冷凍睡眠に入ることを決断した。一00年後に起床すれば、火星の環境も多少改善されていることであろう。