私たちの方舟は、火星に向けて旅立った。私が見たあの夢は、何だったのであろうか。墜落しなかった。なぜだ。正夢ではないのか。だれか、夢占いで解き明かしてもらいたい。
それよりも、妻から私に訃報(死亡のしらせ)が届いた。次女と孫息子が、この戦火の中で絶命してしまったのだ。おお、何ということだ。
やはりこの戦いの中での出産には、無理があったのだ。私も妻も娘婿も、生きる希望を失ってしまった。孫息子を抱きたかった。遊びたかった。多くのことを学ばせたかった。次女に、誤りたかった。
このまま火星に向かっても、生きていく意味はもうない。長男夫婦は、アメリカで生活していた。長女夫婦は、北京都市に残したままだ。子供たちの生存は、もはや確認できない。「主」よ、なぜ私をお見捨てになられたのか。
司祭者が火星の隣に、一つの「超新星」を発見した。地球から一0光年も離れた距離だ。方舟を祝福しているかのようだ。
次女も孫息子も死んだのに、私たち家族に祝福などいらない。司令官は、これを墓標にして火星に向かおうと言ったが、それは三日ですぐに消えた。ニュートリノ反応も、少なすぎる。可視光線も小さい。はかない「超新星」だ。
宇宙空間の中で漂うのは、私たちだけではなかった。たった五0機の宇宙船しか、地球から離脱できなかったようだ。総勢五000人だ。
一七機の宇宙ステーションには、総勢八五0名が滞在している。火星にある二五の居住施設では、約六00名しかいない。約六五00人しか、人類は生存していない。
モニター画面からは、地球が遠ざかって行くのが見える。月が遠ざかって行く。もうこの青い惑星には戻ってこられないのであろうか。これほど月が、美しいとは思わなかった。
「名月を とってくれろと 泣く子かな(小林一茶)」
それよりも、妻から私に訃報(死亡のしらせ)が届いた。次女と孫息子が、この戦火の中で絶命してしまったのだ。おお、何ということだ。
やはりこの戦いの中での出産には、無理があったのだ。私も妻も娘婿も、生きる希望を失ってしまった。孫息子を抱きたかった。遊びたかった。多くのことを学ばせたかった。次女に、誤りたかった。
このまま火星に向かっても、生きていく意味はもうない。長男夫婦は、アメリカで生活していた。長女夫婦は、北京都市に残したままだ。子供たちの生存は、もはや確認できない。「主」よ、なぜ私をお見捨てになられたのか。
司祭者が火星の隣に、一つの「超新星」を発見した。地球から一0光年も離れた距離だ。方舟を祝福しているかのようだ。
次女も孫息子も死んだのに、私たち家族に祝福などいらない。司令官は、これを墓標にして火星に向かおうと言ったが、それは三日ですぐに消えた。ニュートリノ反応も、少なすぎる。可視光線も小さい。はかない「超新星」だ。
宇宙空間の中で漂うのは、私たちだけではなかった。たった五0機の宇宙船しか、地球から離脱できなかったようだ。総勢五000人だ。
一七機の宇宙ステーションには、総勢八五0名が滞在している。火星にある二五の居住施設では、約六00名しかいない。約六五00人しか、人類は生存していない。
モニター画面からは、地球が遠ざかって行くのが見える。月が遠ざかって行く。もうこの青い惑星には戻ってこられないのであろうか。これほど月が、美しいとは思わなかった。
「名月を とってくれろと 泣く子かな(小林一茶)」


