この嵐の中で、二機の方舟は危険を冒してでも浮上している。方舟は水平を何とか保ち、上昇を続けた。物凄く、速い。
一機のステルス戦闘機が、追跡して来た。熱感知ミサイルを発射させたが、方舟の速さに、ミサイルは追いつくことはできなかった。
地上から、「電磁波動ミサイル」が四基発射された。三号機が、三基のミサイルにぶつかった。いや、自ら衝突していったようだ。なぜ、そんな危険なことをする。
方舟の数十キロ上空で、電磁波動ミサイルが爆発した。機体は上下に激しく揺れた。反重力装置が不安定になり、水平を維持できない。
方舟の周囲は磁界を失っている。墜落だ、降下を始めた。急速に地上に向かって落下している。
イラム教徒のパイロットたちが、必死になって機体を安定させようとしている。乗員たちや整備士、機関士たちも反重力装置の機能を回復させようと奮闘している。
私が以前夢で見た、方舟の墜落だ。あれは正夢だったのか。これで私たちの命運は、もう尽きたらしい。
物理学者の私には、これ以上何もできない。この時ほど、ユダ人の「主」に祈りを求めたことはなかった。死にたくないと思った。禅宗を否定し、初めて他人の宗教にすがった。
「死は深き 睡りと思う 夜枯木(相馬遷子)」
奇跡が起きた。方舟が、フワッと浮き上がった。なぜか浮上している。電磁波動ミサイルが、機能していない。不良品のミサイルを使用したのか。とにかく、助かった。
方舟は圏外から離脱した。モニター画面を見ると、遠方にある宇宙船が、五00機以上も墜落しているのが見えた。あれは政府軍の宇宙船だ。
民間人が、電磁波動ミサイルを略奪できるはずがない。扱えるわけがない。下層軍人が使用したのか。それにしても、ミサイルの数は多すぎないか。あり得ない。これはどういうことだ?
もしかすると、地球規模で何かが起きているのかもしれない。成層圏を離れ、宇宙へと飛び立ったその時、私はその答えを理解した。いや自分の知識、物理学の理論をはるかに越えていた。常識を覆されてしまった。
一機のステルス戦闘機が、追跡して来た。熱感知ミサイルを発射させたが、方舟の速さに、ミサイルは追いつくことはできなかった。
地上から、「電磁波動ミサイル」が四基発射された。三号機が、三基のミサイルにぶつかった。いや、自ら衝突していったようだ。なぜ、そんな危険なことをする。
方舟の数十キロ上空で、電磁波動ミサイルが爆発した。機体は上下に激しく揺れた。反重力装置が不安定になり、水平を維持できない。
方舟の周囲は磁界を失っている。墜落だ、降下を始めた。急速に地上に向かって落下している。
イラム教徒のパイロットたちが、必死になって機体を安定させようとしている。乗員たちや整備士、機関士たちも反重力装置の機能を回復させようと奮闘している。
私が以前夢で見た、方舟の墜落だ。あれは正夢だったのか。これで私たちの命運は、もう尽きたらしい。
物理学者の私には、これ以上何もできない。この時ほど、ユダ人の「主」に祈りを求めたことはなかった。死にたくないと思った。禅宗を否定し、初めて他人の宗教にすがった。
「死は深き 睡りと思う 夜枯木(相馬遷子)」
奇跡が起きた。方舟が、フワッと浮き上がった。なぜか浮上している。電磁波動ミサイルが、機能していない。不良品のミサイルを使用したのか。とにかく、助かった。
方舟は圏外から離脱した。モニター画面を見ると、遠方にある宇宙船が、五00機以上も墜落しているのが見えた。あれは政府軍の宇宙船だ。
民間人が、電磁波動ミサイルを略奪できるはずがない。扱えるわけがない。下層軍人が使用したのか。それにしても、ミサイルの数は多すぎないか。あり得ない。これはどういうことだ?
もしかすると、地球規模で何かが起きているのかもしれない。成層圏を離れ、宇宙へと飛び立ったその時、私はその答えを理解した。いや自分の知識、物理学の理論をはるかに越えていた。常識を覆されてしまった。


