ジェネシス(創世記)

「朝鮮民国」では、東洋医学と併設させた研究が進められた。冷凍睡眠装置だ。通常の冷凍だと、体内の水分は膨れて細胞が壊れる。しかし、全ての細胞を壊すことなく瞬時に冷凍させる方法が開発された。

 マンモスは強力な磁場を受けて、瞬時にして全細胞組織が氷結して、死滅した。それを科学的に応用した。ただし、解凍するのに一二時間以上はかかる。

 火星まで有人飛行するのに、最短でも五カ月を要する。冷凍睡眠なくして、乗員たちは生活できない。狭い船内で半年間も起きていたら、全員が発狂することであろう。

 ちなみに、この時代になると「北朝鮮」と「大韓民国」の二つの国家は統一され、一つの民主主義国家が形成されていた。

 数百年以上もたてば、中近東諸国の「石油」が枯渇する恐れがある。ガソリンの代わりとして、宇宙船に新たな推進機関が求められた。

強大な電気エネルギーを要する、「反重力装置」の開発だ。ラエル国が中心となった。地球の重力に逆らって、浮上し推進する。

 地球の引力を「マイナス」とした場合、宇宙船の周囲に「マイナス」の磁界を発生させ、その反発力を利用して浮上させる。

動力源は、「核融合装置」だ。それも巨大な装置のため、宇宙船でしか使用できない。小型の宇宙艇には、搭載できなかった。

 アイスランド・デンマーク・ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの北欧諸国では、「ニュートリノビーム」の研究が進んだ。

永久氷塊を融解させるためだ。ニュートリノは、地球を貫通する質量をもった素粒子だ。これを人工衛星に搭載し、火星の内部を直撃する。