「私が今日ここに来たのは‥今朝、海渡の夢を見たの。」
「‥海渡くんの‥夢?」
「そう‥海渡の夢。夢の中で海渡は友子ちゃんの心配をしてたわ。友子ちゃんに早く笑って欲しいって。」
私の目から
涙が流れた
「私も海渡を失ってこれ程辛いことはないって思う。だけど不思議なんだけど海渡が生きてる時よりも近くに感じるの。すぐ側にいてこっちを見てる気がするの。だから海渡に見られて恥ずかしい生き方は出来ないなって思うのよ。」
海渡くんの
お母さんが
優しく私の頬を
伝う涙を拭ってくれる
「友子ちゃん‥海渡の為にも沢山笑って過ごしてやって。海渡の分もうんと幸せになって欲しいの。」
「‥‥‥‥‥」
「与えられた命を粗末にすることだけはしないで欲しいの。ねっ友子ちゃん‥」
「‥はい‥分かりました‥」
最後に
海渡くんの
お母さんは
優しく私を
抱き締めて言った
「寂しくなって海渡に逢いたくなったらいつでもうちに遊びにいらっしゃいね。」


