正直この時の私は
前を見ることも出来ず
ただこの世から
消えたい‥としか
考えられなかった
ある日
私の部屋のドアを
誰かが叩く
コンコン‥
静かにドアが開き
そこに立っていたのは
海渡くんの
お母さん
「友子ちゃん‥入るわね」
海渡くんの
お母さんは
私よりももっと
深い哀しみの中にいる
それなのに
私を心配して
逢いに来てくれた
「‥おばさん‥ごめんなさい‥海渡くん‥私を迎えに来ようとしたせいで‥事故に‥‥‥私のせいで‥」
「友子ちゃん‥それは違うわよ。海渡が事故に合ったのは貴女のせいじゃないわ。友子ちゃんが自分を責める必要なんてないのよ。」
「‥でも‥」
海渡くんのお母さんは
またゆっくり話し始めた
