それぞれ
カップルに別れて
泳いだ
私はあまり
泳ぎが得意じゃないから
大きい浮き輪持参
私がつけてる浮き輪を
海渡くんが持って
スイスイ泳ぐ
「海渡くん。私‥足が届かない所無理だよ。」
「友子浮き輪つけてるし、俺がいるから大丈夫。」
そう言いながら
沖から離れていく
私はだんだん
怖くなってきた
「やっぱり怖いよ。」
「じゃこの辺でやめとくか。」
二人で波に揺られ
プカプカ
気付いたら
ちょっと流されてて
足を伸ばしても
つかない
少し大きい波が
来たとき
思わず浮き輪を
つけたまま
海渡くんに
抱きついてしまった
「友子‥落ち着いて
大丈夫だから。」
海渡くんの言葉に
思い切り抱きついた
自分が恥ずかしくなって
「ごめん」って
謝った
そうっと離れると
ニコッと笑う
海渡くんの顔が
近くて余計に
鼓動が速くなる
「友子謝らなくていいよ。俺はスゴい嬉しいから。」
そう言いながら
次の瞬間
海渡くんの唇が
私の唇に軽く触れた
ドキドキが
止まらない


