しばらく泣いた後






カズと湖のほとりを歩いた。










不意にカズが聞いた。







「多野の『あの話』


誰かから聞いたんだろ?」









「!!



えっ!?



なんでわかったの!?」









「さっきの

お前たちの態度見て

なんとなく……。」






カズってば

すごい洞察力…。






「…ってか

なんで、あんたも

『あの話』知ってんの?」






「バーカ。



俺を誰だと
思ってんだよ。



西小時代から

東小にダチぐらい

たくさんいるっつーの。」





「あっ…そーなんだ。



じゃあ、カズは

小学校時代から

知ってたんだ……。


多野のあの噂を。」





「あぁ…。



でも、男子は特に

そんなこと気にしないぜ?




現に今も多野は

男友達多いだろ?」





「確かに…。


東小だった男子と

よくつるんでるね。」







「それに…。


こー言っちゃなんだけど

男ってのはもともと
エロイ生き物だから



多野があーなったら


周りは

「そのねーちゃん
おっぱいデカかった?」

とか


「セックスって

どんな感じ?」


とか


そっちのほうに
興味行っちゃう奴のほうが
多いぜ?」




「サ、サイテー!

男子って!」