とんこつスープの煮たった鍋にダイブしたケータイだ。

そりゃ使える訳が無い。

「クックックック…残念だったな…それにしてもケータイが無きゃあ暑苦しいだけの男だな」

と呆れ果てつつも

「絶体絶命のヒーローにトドメを刺せるとは…悪党冥利に尽きる」

離れて戦えなければ…

ラーメン屋が接近戦で柔道部と対峙する…

誰の目にも勝敗の行方など明らかである。

しかもタイムアップ間近だし…

"ピコンピコンピコンピコ………ピー"

かなりうるさめの警告音が非情な終焉の時を伝え、そして全てが終わった。