30分が一瞬でたった。 病院の玄関を通り過ぎる瞬間にぼくの足は止まった。 これ以上先に進みたくない。 「陽介」父さんが立ち止まったぼくを呼んだ。 いやだ………ぼくはぼそっとつぶいた。 「いやだ」今度は大声で言った。