子供じゃない。

気がつくと学校帰りに立ち寄るゲームセンターにいた。

知らず知らずに街から離れ、自分が安全だと思うテリトリーに入り込んでいた。

「あれぇ、陽ちゃんじゃない?」

ゲームセンターのソファーにうなだれていたら声をかけられた。

そっと声のするほうに顔を向けた。

えりかだった。