不良の法律~Judge Town~

この時、トウマは自分の弱さを改めて痛感していた。ケンカは初めてではなく、加賀に受けた眼潰しも、油断した自分が悪いと理解しているからだ。

「確かに、加賀とのケンカで油断したなトウマ…ストリートファイトはルールなしの戦いだ。全てが綺麗なケンカな訳じゃない。相手をギブアップさせたいのなら、どんな状況でも対応出来る様に構えていないといけない…」

「あぁ…その通りだ」

トウマは俯く様に下を向き、ハヤトの言葉をかみしめていた。

「でも、トウマはちゃんとマリコを守った…それだけは確かだぜ」

「えっ?…俺は守ってなんか」

トウマは顔を上げ、ハヤトの顔を凝視する。

「ちゃんと、俺が来るまで守っていたじゃねぇか。油断したのも事実なら、マリコを守ったのも事実だ。お前が頑張ったおかげで、マリコは助かったんだよ…なっ?」

「うん!ありがとうね…トウマ君」

マリコはトウマの元に行くと、ケンカで拳の皮が少し擦りむけた手を優しく握った。そんなマリコの態度や、ハヤトの冷たい中に優しさのある目を見たトウマの表情に、笑顔が戻る。

「そうか…そう言ってもらえると助かるよ。みんな!そろそろ帰るぞ?」

すっかり影が薄くなっていたが、トウマの連れはその言葉を聞くと、よそよそしく出てきた。

「じゃあ俺は先に行くわ。二人の邪魔するのもあれだしな…」

「ちょっと待って!傷の手当をしないと…」

マリコは、そう言うと、鞄の中を探し、絆創膏を取り出す…。すると、その絆創膏をリカがヒョイっとマリコから取り上げ、トウマの元に行った。

「手当は私がするから、マリコはハヤト君とデートしてきなって。限りある時間は大切に使わないとね…」