不良の法律~Judge Town~

ハヤトはある事を思った。明かな他意を感じると…。

「辞令だよ。上司からのな…じゃあ俺はこれから仕事があるから、もう行くわ。三日後にまた連絡するから、電話に出ろよ!」

そう言うとドラゴンは、自分の車の方に歩いて行った。

「ちょっと待ってくれドラゴン!」

「異論は受けつけねぇよハヤト。これは上司命令だ…お前も縦社会に生きているんだから、上司の命令には従わないとな」

「…了解。悪いなドラゴン…」

ハヤトは、ドラゴンに気を遣わせたと思ったのか、礼の言葉を述べた。

「何がだ?俺も、上司の命令に従っただけだ。ハヤトが礼を言う事じゃない…」

そう言うとドラゴンは自分の車に乗り込み、約束をしている場所に行ってしまった。

「ドラゴンさんって良い人だね。パッと見凄く怖いけど…」

その様子を静かに見ていたマリコは、ハヤトの隣に立ち、見上げる様にハヤトの横顔を見ていた。

「俺も初めてドラゴンに会った時は、驚いたよ。スキンヘッドにドラゴンの刺青だからな…」

そう答えたハヤトも、今日初めての笑顔ともとれる表情をしていた。

「そうだよね。何であんな格好しているんだろう…絶対そんだよ。そう言えば、帰ってくるなら連絡ぐらいしてよね!ビックリするじゃん」

急に思い出したんだろう、マリコはハヤトに文句を言いだした。

「仕方ないだろ、ドラゴンが勝手に予定を変えて、こっちに来たんだから。それに、電話ならしたぞ?メールもな…」

「えっ!?うそ…」

マリコは急いで鞄から携帯を取りだすとディスプレイを開く。

「…ごめんなさい」

「いいよ別に。もう済んだ話だしな…」

ハヤトがマリコを許して話は終了した。一人の男の話を除いて…。

「ハヤト…悪かったな。俺が弱いばかりこんな事になって…」