不良の法律~Judge Town~

「そんな意地の悪い言い方しなくてもいいじゃないですか銀二さん、本当に素直じゃないんだから…」

前田さんが居なくなった後、ミツハルが少し呆れながら銀二に話しかけていた。銀二はというと、ポケットから煙草を取り出し、軽く吹かしながらも得意の含み笑いを浮かべ、ミツハルに話しかける。

「親父も俺の気の利いたセリフなんて期待してねぇよ。それに、結局は口でどう言おうと、結果が全てなんだからよ」

「それはそうですけどね…」

そう言うと銀二は複合地区の中心にある、ハヤトが今日訪れた建物の中に向って歩いて行った。その後をミツハルが少し遅れてついて行く。

「そんな事より、これから忙しくなるぞミツハル…過労で倒れたりすんじゃねぇぞ?」

「ふふふ…見かけよりは丈夫ですよ僕は。でも、気持ちだけ受け取っておきますよ銀二さん」

夜も遅いと言うのに、この二人は何とも楽しそうな表情をしながら建物の中に入って行った。








「そうかい…作戦は失敗に終わったと言う事か」

「はい。早い段階で邪魔が入り、中途半端な形で終わってしまいました…」

中学生地区の入口付近にある倉庫。此処に、中年の男性と複数人の若い男女が話をしていた。外は、時間も遅いせいもあるのか人通りもなく、普通の声量の話声なのに、大きな声の様に聞こえる。

「被害状況はそうなっているんだ?」

「かなりの人数が捕まったみたいですが、直接あなたに繋がる人間は捕まっていません…ですので、そっちの心配はありませんのでご心配なく」

「それは別に気にしていないさ。敵さんも私の正体に薄々気付いているはずだからな…」

この人物の言う敵とは一体誰なのか…。

「…随分と余裕ですね」

「まぁな、この町で起きる事を事件として立件出来ない以上、私の心配など何もないのさ。あちらさんはただ、こちらの攻撃を受け続けるしかないサンドバックみたいなもの…こちらの思うように操る事などいつでも出来るという訳さ…」