その後ミツハルが運転している車は、中学生地区の外に出る。そのまま車は反対方面…つまりは、高校生地区の方向に車を走らせていた。

「複合地区は高校生地区にあるのか?」

「まぁね。知らなかったでしょ?」

「あぁ、全然知らなかったよ…」

確かに俺は複合地区の場所を知らなかった。噂は色々あったが、どれも確証がある情報ではなかった。

実は地下にあるとか、実は無いとか…。信頼出来る情報が何もなかった俺は、探すのを諦めた記憶がある。

全てが謎に包まれた場所…それが複合地区だ。

俺は、車に乗りながら始めて行く複合地区に心を躍らせていた。

簡単な受付を済ませ、ミツハルの車は高校生地区に入って行った。

高校生地区は、中学生地区とさほど変わらない町並みをしていると俺は思った。ジャッジタウンの町並みは、レトロな雰囲気を残している建物がほとんどなんだ…。

以前使っていた建物を改築し、使っているのは間違いないが、以前にどんな町が此処にあったかは俺には解らない。

でも俺はこの町の建物や、レトロな感じが好きなんだ。首都みたいな近未来都市は俺には似合わない…社会のゴミにはゴミらしい似合う場所があるんだ。

それがこの町、ジャッジタウンなんだ。

俺は、そんな事を考えながら、町の風景を眺めていた…。

時間にして10分ぐらい車で走るとある場所にたどり着いたんだ。

その場所は、高いコンクリートの壁があり、その上には等間隔で石柱が建てられていた。その様子は、中世ヨーロッパの城を思わせる風貌をしていると俺は思った。