銀次が鋭い目線で俺に聞いてきた。

俺は思わず息がツマる…どんな人生を送ってきたらこんな緩急のある表情が出来るんだ??

さっきまでの銀次とは別人だ…。

「俺は…強くなりたい!!」

身体がすくんだ俺だけど…声を張り上げて無理に身体を決起した。

俺にまだ強くなるチャンスがあるんなら…自分の可能性を信じてみたい。

「そうか!!…でもお前は孤児院に帰れないんだよな??これからどうするんだ??」

銀次はいつもの表情に戻し、俺に問い掛けてきた…。

そうだよ…どうすっかな。

「ホームレスにでもなるよ。まぁ何とかなるだろ…」

バイトも探さないとな…。

「だったら良い場所に案内してやろうか??」

「良い場所??それって何処??」

すると銀次は話だした…。

日本には不良の聖地があると…。

そこには日本中の不良が集まり集団で暮らしていると…。

ケンカの腕一つで生活出来ると…。

「良い機会だヒサジ!!お前の目で不良を見極めてみろ。そしてお前自身が成長してみろ!!あの町は…今のお前には最適な場所かもしれないぞ」

不良と暴力の町か…。