朝──アメリカの郊外にある邸宅の一室で男は電話を受けていた。

<作戦、成功だそうです>

「! そうか……報酬を払ってやれ」

 男は電話から聞こえた結果に少しうなだれた。

「直接、取りに来たぜ」
「!?」

 ドアの方から聞こえた声に驚く。

「久しぶりだなぁ」

 笑って言った泉の横にベリルが無表情に男を見つめてその後ろには今回の作戦で集められた仲間が立っていた。

「父さん……」

 ベリルの後ろから入ってくる少年は眉をひそめてつぶやくように発する。

「ダグ……」

 かつては作戦会議のために設けられていた部屋はとても広く、中心にはその名残りのテーブルがどっかりと構えていた。