「ダグ」
「!」

 呼ばれて振り返ると泉が何かを手渡した。

「これ何?」

「レモン。ベリルに頼まれていた」

 手榴弾を……?

「これは4秒後に爆発するタイプだ。ベリルが指示したら投げろ」

 一通り説明するとどこかへ言ってしまった。

「?」

 少年はマジマジとレモンと呼ばれる小さめの手榴弾を見つめる。