「あ、バックサイドホルスターだ。いいな~格好いい~」

 口笛を鳴らして羨ましがる少年を一瞥し装備を整える。

「見た目や偏見だけで決めるのは危険だ。己の使いよい形を知れ」

「解ってるけどさ~」

 そのあとベッドの上にA2サイズの紙が広げられた。

 例の武器工場の見取り図だ。いくつか赤い丸が記されている。

 ベリルは青いマジックと赤いマジックを持ち、あちこちにやじるしを書きだした。

「……」

 立たせた片膝に右腕を置いて考え込む。そしておもむろに立ち上がり別のバッグを開け始めた。

「ダグ、手伝ってくれ」
「いいよ~何?」

 出てきたのは大量の小型ヘッドセット。