「……」

 何かを考えながらベリルは車を走らせる。

 助手席にいるダグラスの事など眼中に無いようだった。

「……っ」

 入り込めないような雰囲気のベリルに喉を詰まらせる。

 今度の作戦の事を考えているんだろうか……彼らの会話から察するに、かなり厳しい仕事らしいし。

 そんな事を思って少年は息を呑んだ。

「!」

 車はおもむろにレストランの駐車場に入っていく。

「?」
「腹が減ったろう」

「あ……」

 ちゃんと考えてくれてたんだ。