絆の継承

「聞いてなかったのか? かなり厄介なシロモノなんだよ」

「父さんはどの作戦にも必ず参加しろって言いました」

「子供を谷に突き落とす獅子よりもそりゃ厳しい言葉だな」

 泉はベリルに視線を移すと彼は同意するように肩をすくめた。

「そう言うんだ、参加させればいい」

「……」

 泉の言葉にベリルは眉をひそめる。

「死んでもお前に責任を負わせない。そういう意味だろ」

「責任より死なせる事の方が問題だ」

「確かにな。だったら死なせなきゃいい」

 お前なら大丈夫さ。泉は言ってベリルの頬にキスをして去っていく。

「言ってくれる」

 ベリルは呆れたように溜息を漏らした。そして少年に目を移す。

「死んでも恨んでくれるなよ」
「死んでみないと解りません」

 ダグラスはニヤリと笑って言った。