「あの……」
「なんだ」

「どうしてキャシーさんが?」

 彼女はハンターなのに……

「ああ、彼女は傭兵としての仕事も受けているのだよ」

 そう言ったベリルの肩にポンと手が置かれる。振り返って眉間にしわを寄せた。

「やっぱり同じ依頼受けてたな」

 泉が笑ってさらにベリルの体に触ろうと近づく。

「いちいち触れるな」

 リストの中にあった彼の名前をベリルは脳内で消去していたのだ。

「弟子にする気になったのか?」

「だとしてもこの作戦に加える気は無い」

「当然だな」
「どうしてですか」

 2人の会話に少年はムッとする。