「え?」

「! ああ……キョウイチロウ イズミ」

 名前の部分を日本語で言ってしまった。ベリルはすぐに言い直す。

「あの人も傭兵なんですか?」

「腕はいいのだがね」

 いかんせんあの性癖だ。

 集まった兵士の中に気に入った奴がいるとすぐに手を出す。

「ベリルさんもやられたんですか?」

「……」

「やられたんですね」

「変な事を聞くな!」