「そういえばこの子は?」

「! やめ……っ」

 問いかけにピクリと反応したベリルの隙を逃さず抱きしめた。

 そして──

「!?」

 うそ~……

 少年は初めて男同士のキスを目撃する。

 割と長い時間、数十秒ほどダグラスはそれを眺めた。

「やめんか!」

 泉の唇から解放されたベリルは息を吐き出し乱暴に口を拭った。

「相変わらず気持ちいい唇してるね」

 ベリルの言葉を完全に無視して男はやりたい放題だ。