一人でシュートを打っていた。
フォームが綺麗で、しかもその男の子の顔はすごく楽しそうだった。
昔の私のようで、自然と涙が出た。
私も毎日のように練習していた。
忘れていた気持ちに気づいたんだ。
バスケが出来ないと分かってから、ずっと下を向いていた私。
前を向かなきゃ何も始まらないのにずっと下ばかりを見ていた。
今思うと本当に情けなかった。
それから毎日来るその男の子に夢中になってたんだ。
毎日、楽しそうにバスケをする彼の姿がかっこよくて見入っていたの。
いつの間にか、彼を部屋から見るのが私の日課になってたんだ。
お母さんや病院の先生、由美もみんな、私を見て「最近たのしそうだね」って言ってくれた。
私を変えてくれた男の子。
それが渚…あなただった。


